Tag Archive for 駿河台の記者たち

駿河台の記者たち㊾

駿河台の記者たち[49]

長瀬千年・作

 

国会突入
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 この安保特集は夏休み中だから、印刷は最低の1000部となった。会室に戻って、皆で新聞を見始めたときだった。
「あれっ、この『反対制運動への提案』の大見出し、『反体制運動』の間違いだろう」
 東大大学院生の原稿の見出しに、誤りを見つけたのは取材部長の伊田だった。
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駿河台の記者たち[48]

長瀬千年・作

 

国会突入

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 志朗はやるせない思いで、夏休みながら最後の中大新聞発行に取り組んだ。建てページは5月の大型連休中と同様、表裏の2ページ建て(定価5円〉である。紙面スペースに制約はあるが、曲がりなりにも〈安保総括特集〉をめざした。
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駿河台の記者たち[47]

長瀬千年・作

 

国会突入

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 さすがに志朗も、うんざりした。マルクスもレーニンもトロツキーも、まるで知らないノンポリの志朗だが、少なくとも三派に分裂した彼らは、安保闘争でそれぞれ先頭に立って、学生たちを国会デモに導いていた。国の行く末を憂える姿は純粋で、人々に勇気を与えた。
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駿河台の記者たち[46]

長瀬千年・作

 

国会突入

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 全学連大会は予定どおり、文京区春日町の文京公会堂で始まった。初日の開会直前、志朗は会場前で意外な人物を目撃した。
「あっ、君、岐阜の高校同級の尾川君じゃないか。確か名古屋工大に行ったはずだがー」
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駿河台の記者たち[45]

長瀬千年・作

 

国会突入
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 その2日後は、新執行部の第1回中執会議である。〈新安保〉の自然成立から、まだほんの一週間。それなのに、これからの重点活動の中から〈反安保〉は消え、代わって〈学内問題〉が前面に押し出された。 Read more

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駿河台の記者たち[44]

長瀬千年・作

 

国会突入

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 しかし、そのまま幕を下ろせないのが昼自治会だ。休講中の24日から2日間、予定されていた定期連合自治会総会が設定されていた。執行部の招集に応じ、各学部の自治委員130人が出席した。
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駿河台の記者たち[43]

長瀬千年・作

 

国会突入

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 夜が明けた5時ころ、再び中大教授らが7人、心配そうに様子を見に来た。5時半に座り込み体制が解かれ、一行は国会正門前へ。あちこちで紙くずを燃やす煙が上がっていた。冷えた体を温めているのだろう。
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駿河台の記者たち[42]

長瀬千年・作

 

国会突入
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16日のアイゼンハワー米大統領の訪日は中止になったものの、国会周辺ではこれから、樺美智子の死を悼む抗議デモが続くことになる。安保闘争は、まだまだ終わっていない。
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駿河台の記者たち[41]

長瀬千年・作

 

国会突入
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〈7時、ついにトラック1台を引きずり出し、東大、法政、中央、明治大の300人が構内へ突入。警官隊は狂ったように、学生たちを殴って蹴る。後ろから押されて引き下がれない学生たちは、無防備のまま、こん棒の雨に倒れて血を流す。みるみるうちに負傷者が増え、助けを求める悲鳴。その上を警官が踏んでいく。もはや肉と肉との激突だ〉
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駿河台の記者たち[40]

長瀬千年・作

 

国会突入

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 この日の志郎の担当は、夜自治会の全学スト以降の取材。しかし、60年安保の最大のヤマ場だから、年齢を重ねた両親との日光見物行きを振り切ってきたのだ。志朗は罪滅ぼしの意味も込め、昼自治会主流派の国会デモも応援取材した。
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