第58回花井杯開催ー辞達学会工藤弁士優勝ー

11月11日(日)中央大学駿河台記念館において、辞達学会(弁論部)主催「花井卓蔵生誕150周年記念第58回花井卓蔵杯争奪全日本雄弁大会」が開催され、文化連盟辞達学会から佐藤匡之介弁士(法学部1年)と工藤真理衣弁士(経済学部1年)が出場し、「灯火の守り人」の演題で医療的ケア児への支援拡充を訴えた工藤弁士が見事優勝と聴衆賞を獲得した。


「花井卓蔵杯争奪全日本雄弁大会」は本学の第一期卒業生であり辞達学会創設者、花井卓蔵氏(=花井卓蔵氏の業績等に関する記事は前号1270号第5面及び中央大学新聞Web版に掲載)の遺徳を偲び偉業顕彰のため開催されている弁論大会である。第一回大会は戦後すぐの1946年に開催され、以後学生運動の激化などによって、数度の中断を経つつも現在まで続いており、数ある弁論大会の中でも特に歴史のある弁論大会である。歴代の優勝者の中には、第三回大会優勝の海部俊樹氏(元内閣総理大臣)や第29回大会優勝の上念司氏(経済評論家)などといった著名人も数多くおり、名門中の名門ともいうべき弁論大会である。
また今大会は中央大学からの後援を受け、福原紀彦学長臨席の上開催された。大学当局が一サークルの行事に後援を出すことは大変珍しく、本大会が大変権威のある大会であり、大学当局としても敬意を表していることを示している。

記念すべき花井卓蔵生誕150周年記念大会を制し、花井杯の歴史に名を刻んだ工藤弁士が題材にした医療的ケア児とは、日常生活を営む中でタンの吸引などといった医療的ケアを必要とする児童のことをさす。工藤弁士は医療的ケア児に対する社会的支援が不十分であることを指摘し、その拡充を訴えた。
八月初旬に出場が決まり、当初は辞達学会として最も権威ある大会の出場弁士というプレッシャーから「どうにか入賞しないと」と肩に力が入っていたが、指導者の先輩から言われた「気を張らずにいい弁論を」との言葉で、自分を取り戻し、見事優勝を果たした。優勝後工藤弁士は本大会を振り返り「医療的ケア児自体の認知度が低い中、正確に自分の考えを伝えるにはどうしたらいいかということに悩んだ。実績を残せたことももちろんそうだが、周りの協力を得られたことが何よりうれしい」と語った。
 惜しくも入賞を逃した佐藤弁士も「国家百年の大計」の演題で、現在の奨学金制度の在り方、大学卒業後返済に苦しむ学生が多くいる現状の問題点などを熱く訴えた。

辞達学会では本大会開催の二週間後、11月24日に開催された「第27回拓殖大学総長杯争奪全日本学生雄弁大会」においても杉野聖弁士(法学部一年)が出場し、「危急存亡」の演題で日本の物流危機を論じ、見事準優勝と拓殖大学学友会会長杯を獲得した。
辞達学会創設者、花井卓蔵氏生誕150周年の記念すべき年に、辞達学会の快進撃は止まらない。(樋口)

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