六月展

 6月4日~11日の期間において、Cスクエアにて写真研究部の展示会「六月展」が開催された。これは、中央大学写真研究部が毎年この時期になると行っている展示会であり、当紙面でも幾回か取り上げている。
 六月展のテーマは自由だ。被写体やカメラの選択から色調、プリント方法に至るまで制限はない。各部員が各々撮りたいものに取り組み、仕上げた作品が展示されている。

 以前に足を運んだ写真部の展示と比較しても、今回の展示は状況のバリエーションに富んでいた。部員たちが選んだシチュエーションは多岐に渡り、人物や動物を被写体とした物から、風景に至るまで、撮影対象は幅広い。部員同士で対象が被るケースも見られなかった。
 会場には椅子と共に作品要綱が設置されており、撮影に使用されたカメラの型番や、詳しい撮影状況を確認することができた。実際、熱心に要綱に目を通す閲覧者の姿も見られた。
 そうして展示された作品一つ一つに、撮影者のコンセプト・主張が見られる点も興味深い。敢えて写真の画質が劣るインスタントカメラを用いて撮影した作品や、色調を淡く設定した作品も見られた。また、複数の写真を用いて様々な構図を撮影し、作品の主張を強めている物も展示され、閲覧者に意味を問いかける作品となっていた。
 写真撮影を取り巻く環境は、時代の流れと共に変遷を続けている。特に、高画質なスマートフォンの台頭は、デジタルカメラ等に大きな衝撃を与えたと言えるだろう。今年の5月に、カシオがコンパクトデジタルカメラ市場から撤退したことは記憶に新しい。
 しかし、やはりカメラによる写真が持つ魅力は色褪せない。撮影者が感じる魅力を、より質感的に写し出す―という点において、カメラは必要不可欠な存在である。勿論、カメラが持つ特性を生かしてこそ、作品が輝けるという物であるが。今回の六月展では、そういったカメラの底力を感じることができた。
 写真の展示会は、私たちに様々な感情を与えるだけでなく、また我々に撮影意欲をも与えてくれる。生憎雨が続く季節ではあるが、カメラを持って被写体探しの旅に出かけてはいかがだろうか。
 また、次回の展示会は9月に実施される予定である。興味を持った方は、是非公式アカウントを確認しておきたい

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