投票に行こう!でも、その前に

 18歳になったら選挙にいこう―選挙権年齢の引き下げを受け、関連するシンポジウムやワークショップが全国各地で開催されているほか、「主権者教育」の取り組みが広がっている。

 「18歳選挙権」は若年層の投票率向上に寄与するのだろうか。選挙が行われる度に取り上げられる、若者の低投票率問題。ここではその背景の一つとして、若者の住民登録の実態に注目したい。
         
 中央大学で選挙啓発に取り組む団体「Vote at Chuo!!」が昨年7月に中大生千人を対象に実施したアンケートによると、引越し先の自治体へ住民票を移していない学生は全体の79%に上った。
 
 住民票は、引越後14日以内に移動することが原則として義務づけられており、移動しなかった場合、選挙の際に不都合が生じる可能性がある。現行制度では、原則、住民票がある市区町村に公示前日までに3カ月以上住んでいないと選挙人名簿に登録されない。

 転居前の自治体で有権者登録を受けていれば、そこでの投票は可能だ。

 しかし「18歳選挙権」が適用される今夏の参院選では、春の引越し時期と選挙の実施時期の関係で、現時点で有権者ではない18、19歳の若者約7万人に「投票権の空白」が生まれる可能性があった。

 このため、旧住所地で3カ月以上の居住歴があれば、転居後4カ月以内は旧住所での投票を認める改正公職選挙法が今年1月に成立している。

 期日前投票や不在者投票を利用するのも一つの手段だが、生活の本拠を置く場所への住民票登録はやはり大原則であり、今後のためにも心に留めておきたい。

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