故郷と世界を結ぶ
~留学生と巡る日本の古都~

 1月28日から2月1日にかけて、筆者は陳偉森さん(中国民政大学3年)をホームステイとして受け入れ、実家がある奈良周辺の観光地を案内した。本記事は、その時の体験やインタビューをまとめたものである。

 陳さんは日本語を流暢に話していたが、関西弁に対する理解力が乏しく「わからへん、いらん、あかん」というような言葉に戸惑いを覚えたようであった。筆者は笑いながら 、標準語に直すという作業をした。
 
 陳さんは家族について、「中国では何時から何時までご飯と決めていれば、話を打ち切る。一方、日本では自分が話したければいつまでも話すことが出来る。自分が話をするのをやめるまで、永遠に話が続く」と述べていた。お客様を第一優先に考えて自己主張しない姿に驚いたそうである。
 
 父は陳さんとの交流について「中国人というのは観光地で騒いでいる人たちだという認識で、ネガティブな印象をいだいていた。しかし、陳氏と話すことによって中国人に対する印象が良い方向に変わった」と話していた。

 「今回の旅で一番良かった場所はどこか」という質問に対し「伊勢神宮や東大寺など関西にある多くの寺社を訪ねることができた。その中で、京都にある龍安寺と清水寺は印象に残っている。龍安寺では石の配置を自分なりに考察すること、清水寺では京都の風景から伝統的な風情を守ってきた歴史を感じることができた」と陳さん。自らの思考力を使える場所が気に入ったようだった。

 また、 中国と比較し観光地の保全の重要性を再認識していた。
 
 中央大学には824人(2015年10月現在)の留学生が多種多様な目的で日本にやってきている。留学生自身にとっても日本人にとっても、自らの視野を広げるために、積極的に国際交流を行うことが必要なのではないだろうか。

 さらに、ホームステイの受け入れなどを通して家族を巻き込んでいくことも一つの選択肢だといえる。母は「あなたが陳さんと交流している姿を見ると、充実した大学生活を送っているのだなと安心した」と言っていた。

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