首都直下地震 日頃の取り組み重要

エレベーター内に設置されたレスキューキャビネット

 もしも東京で大地震が起こったら―?以前から社会的に話題となっていた首都直下地震。2011年3月11日の東日本大震災発生以降それはいよいよ現実味を帯びてきた。南関東でM7クラスの地震が今後30年以内に発生する確率は70%程度と推定されている。現在想定されている首都直下地震の一つとして挙げられるのが都心南部直下地震である。

 M7・3で、広い範囲で震度6以上のゆれが想定される。首都直下地震対策検討ワーキンググループが平成25年12月に公表した最終報告によると、この地震による想定最大死者数は、冬の夕方に地震が発生した場合で約2万3千人。建物被害としては、冬の夕方、風速8メートル毎秒という条件下での全壊及び焼失棟数合計は約61万棟に及ぶ。特に火災による被害は甚大で、予想焼失棟数は最大約41万2千棟。環状6号線から8号線の間をはじめとして、木造住宅密集市街地が広がる地域を中心に延焼火災が生じるおそれがある。この他に液状化による被害や、交通網やライフラインへの大規模な影響が予想される。これらの被害想定を受け、国や都は建物の耐震性強化や出火防止対策など、防災・減災に力を入れている。
地震発生時にいる場所によって対応も変わってくる。平日の12時、外出中に地震が発生し公共交通機関が全域で停止した場合、当日中の徒歩での帰宅が困難になる帰宅難民は、東京都で約380万人から約490万人に上ると想定されている。これは推定外出者数の約50%である。では、地震発生時に中央大学内にいた場合どう行動すべきだろうか。

 大学側は、放送や現場の教職員の指示に従って冷静に行動するよう指示している。地震発生時にエレベーターに乗っていた場合は、エレベーターが緊急停止しても、しばらくすると補助動力によって最寄り階でドアが開くので慌てないようにとのこと。ちなみに避難時にはエレベーターを使用してはいけない。万が一エレベーターに閉じ込められた時に備え、各キャンパスのすべてのエレベーターに防災キャビネットが設置されている。キャビネットには食料と水、簡易トイレ、発光ライトなどの用具が備え付けられている。

 昨年には中央大学の4つのキャンパスに防災備品が配備され、3日分の水・食糧品のほか、簡易トイレやアルミブランケット、マット等が備蓄されている。また、各キャンパスのすべての建物にレスキューキャビネットが配備されており、主に建物に閉じ込められた学生等の救助の際に使うことができる。その他詳しい対応や避難場所に関しては、大学が配布している「防災ポケットガイド」を確認してほしい。大学の公式HPからもダウンロードできるので、PCやスマートフォンに保存しておくと安心だ。

 30年以内と言わず、大地震が発生する日はそう遠くないかもしれない。自宅への非常用品の備蓄をはじめ、家族と緊急時の連絡手段や集合場所を決めておいたり、家まで歩いて帰る訓練をしたりするなど、今からできることはたくさんある。「備えあれば憂いなし」とも言う。自分の身を自分で守るためにも、日頃から危機管理意識を持ちいざという時に備えたい。

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