若者「やせすぎ」問題深刻化

 近頃、若年女性のやせ過ぎや若者の栄養不足の深刻化という問題がメディアで活発に報じられている。この問題がもたらす影響と中大生の健康の現状について、保健センターの小町裕志所長にお話を伺った。

 スリムな体型に憧れてダイエットをしたことがある、という人は特に女性に多いのではないだろうか。適正体重や健康的な体型を保とうと努力することは推奨されるべきだが、最近問題になっているのが過度なダイエット等によるやせ過ぎだ。併せて、ビタミンやミネラル等の必要な栄養素の不足も深刻化している。

 厚生労働省の行った国民健康・栄養調査によると、やせ型の成人女性の割合は2013年には女性全体の12・3%を占め、過去最高となった。また20代女性の21%がやせ型体型となり、他の年代と比べ、その割合は最も大きくなっている。

 「やせ過ぎ」が我々の健康にもたらす影響とは。小町先生のお話では、貧血や骨量の減少、または便秘や立ちくらみなどの自律神経失調症のような症状を引き起こすことがあるという。女性の場合は月経異常、特に無月経になるケースが多い。学内にもこうした症状で保健センターを受診する学生がいるとのことである。さらには妊婦の栄養不足が、2500グラム未満の低出生体重児につながる可能性があるという報告もある。

 本学の学生の体格指数も調査した。グラフは今年度の健康診断全受診者のBMIデータ(保健センター提供)を示している。BMIは肥満の程度を示す数値である。日本肥満学会が定めた基準では18・5未満が「低体重(やせ)」、18・5以上25未満が「普通体重」、25以上が「肥満」とされる。グラフを見ると、このうちの「低体重」に当てはまる学生は全体の19%と、比較的多い。保健センターではこれまで肥満の学生対象の栄養指導を中心に行ってきたため、この数値は意外に感じたそうだ。また小町先生によると、BMIの数値は罹患率とも関係があるという。最も病気に罹りにくいとされるBMI21から22を境に、疾病有病指数はU字型曲線を描くように高くなっていく。

 我々は自分の健康に対してどんな認識を持つべきであろうか。「適正値とされるBMI21から22の人が、自分のことを太っていると思い込む現状がある。一人一人が、何が一番健康か気付いて実感しなければ、やせ過ぎ増加傾向の改善は難しい」と小町先生は言う。

 自分の身体こそが最も大切な資本。将来の健康も見据え、今こそ自己の生活を見直す時かもしれない

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