雨が降り続ける。どんよりとした雲の隙間から時折見える太陽は、すぐに顔を引っ込めてしまう。毎年変わらず訪れる梅雨の季節。不安定な気候と止まない雨に、心持ち憂うつな気分になる◆思えばもう、6月も半ばを過ぎた。春学期も残り1カ月余りとなり、月日の流れの早さに今一度驚かされる。大学4年間は短い、と皆が口を揃えて言うのも不思議ではない◆入学式から始まり、中大の風物詩である、ペデ下でのサークルの新入生勧誘活動や、履修登録で目まぐるしかった4月。新しい環境に身を置いて、心もとなく感じ、悩みを抱えた人も多かろう◆「五月病」と呼ばれる季節を過ぎれば、大学内は色めき立つ。大学生活に慣れてきた男女が交際を始めるという。「6月パニック」、略して「6パニ」とは誰が名付けたものか。噂の通り、カップルが増える光景を目の当たりにしてきた。じめじめした気分が、「6パニ」で少しでも晴れるだろうか◆梅雨が過ぎれば夏が来る。うっとうしいほどの暑さを嘆きながらも、幼い頃から相も変わらず夏休みだけは、待ち遠しい。その楽しみの前に、学期末試験が立ちはだかる。単位の心配をしながら、気分は再び憂うつになるだろう。空から降り注ぐ蝉時雨を聞きながら。